沖縄長寿科学研究センター・センター長

沖縄百寿者研究 主任

琉球大学医学部名誉教授

MAKOTO SUZUKI

鈴木信博士、心臓循環器専門医、老年医学専門医かつ琉球大学医学部名誉教授です。1976年から1999年まで、琉球大学病院地域医療部部長、かつ琉球大学地域医療センターのセンター長を務めました。

2005年に、沖縄国際大学総合文化学部人間福祉学科教授を退任し、現在は沖縄長寿科学研究センター、センター長並びに沖縄百寿者研究の研究主任を務めています。

1976年に鈴木博士は厚生労働省の資金援助を受けて百寿者研究を開始しました。鈴木博士は約1,000名の百寿者のみならず数百名の70代、80代、そして90代の高齢者の住宅を訪問し、直接自分の目で診て在宅高齢者の診査を行ってきました。

鈴木博士は査読済み学術誌に300以上の科学論文を発表しており、科学論文、会議議事録、数々の著書や老化、健康、特に百寿者研究への寄稿を含めてその論文の総数は700以上を数えます。1981年にはドイツのハンブルクでインターナショナル100クラブを設立しました。これは世界初の学際的百寿者研究協力グループとなりました。沖縄の長寿を総合的に研究した最初の科学者として、1995年に開催した会議においては世界保健機関の局長が沖縄の世界長寿地域としての宣言を支持しました。

1999年に鈴木博士は日本における健康と福祉に対する功績を称えられ、学術部門における西日本文化賞を受賞しました。

沖縄百寿者研究 共同主任研究員

沖縄国際大学総合文化学部、人間福祉学部教授

ハワイ大学マノア校ジョン・A・バーンズ医学部、老年医学非常勤教授

アメリカ老年医学会フェロー

D. CRAIG WILLCOX

クレイグ・ウィルコックス博士、MHSc、FGSAは20年以上にわたって健康な老化と長寿に関連する遺伝的要因や生活的要因を研究しており、 アメリカ国立衛生研究所やアメリカ国立老化研究所、日本学術振興会のような日本の国立の資金提供機関の支援を受けるプロジェクトを通じて多数の国際的研究協力を成功させています。現在は沖縄百寿者研究の共同主任調査員、沖縄長寿科学研究センターの研究開発部門長、そしてクアキニホノルル心臓調査プログラムの複数のR-01の資金援助を受ける老化調査の共同調査員、コンサルタントを務めています。これらにはクアキニハワイLIFESPAN 及びHEALTHSPAN調査が含まれています。

ウィルコックス博士は日本語を流暢に話し、人類学的アプローチ、疫学的アプローチ、栄養学的アプローチを含めた健康な老化に対する生物文化的アプローチにおいて広範囲に及ぶ研究経験を持ち、人口の遺伝的特徴や遺伝と環境の相互作用に関する研究においても豊富な経験を持っています。彼が沖縄で管理するチームは40年以上にわたる老年医学及び老年学研究の経験を持ち、彼のハワイのチームが開始したホノルル心臓調査プログラムは最近になって50周年を迎え、遺伝疫学の分野のリーダーとなっています。彼の沖縄のチームは人間において初めて長寿関連の遺伝的変異(Takata et al., Lancet 1987 PMID: 2889033) を報告し、ハワイのチームは線形動物daf-16遺伝子のヒトホモログ(FOXO3)が人間の長寿に大きな影響を与えることを発見しています (Willcox et al., PNAS, 2008 PMID: 18765803)。

ウィルコックス博士はFUTURAGEワークショップ(EU老化研究ロードマップ)といった老化研究における優先順位を特定することに集中する多数の国際会議に招待を受けて参加し「Journals of Gerontology」「Biological and Medical Sciences」「Gerontology」「BMC Geriatrics」「Rejuvenation Research」「Journal of Cross Cultural Gerontology」「Nutrition and Aging」といった老化研究専門の多数の学術誌において共同編集者を務めています。ウィルコックス博士はNature 関連誌「Mechanisms of Aging and Disease」を設立しています。最近では百寿者調査に関する特別号のゲスト編集者を務め、加齢現象や長寿の理解に対して博士のグループが果たした功績が「Current Gerontology and Geriatrics Research」において発表されています。ウィルコックス博士は過去数年にわたって医療や医学分野の複数の名士録に登録されており、2冊のベストセラー(「The Okinawa Program」と「The Okinawa Diet Plan」)の共同著者として彼の研究結果を実用的な公衆衛生プログラムに役立てています。「The Okinawa Program」は「Books for a Better Life」によって「ベストウェルネスブックオブザイヤー」にノミネートされ、Amazon.comとBarnes and Nobles から2001年の上位50冊の1冊として表彰されています。また、ウィルコックス博士は定期的に産業界のコンサルタントを務め、最近ではChanel, VHI Healthcare (アイルランド最大の民間医療供給者), Amway (Nutrilite) そして健康な老化を推進する製品開発におけるその他の大手企業のコンサルタントを務めています。彼の研究はNational Geographic, Newsweek, Time Magazine, Netflixのカバーストーリーとして取り上げられ、Oprah, CNN, MSNBC, Good Morning America, NOVA Science, BBC等のメディアでも特集されています。

沖縄百寿者研究 共同主任研究員

米国ハワイ州LIFESPAN 及び HEALTHSPAN調査、ホノルル心臓調査プログラム 主任研究員

ハワイ大学マノア校ジョン・A・バーンズ医学部、老年医学部教授及び研究監督者

アメリカ老年医学会フェロー

BRADLEY WILLCOX

ブラッドリー・ウィルコックス医師、MSc、FGSAは世界的に認知された健康的老化の専門家であり、老年学や老年医学の訓練を受けています。

ウィルコックス医師はトロント大学で医学、メイヨークリニックで国際医学、ハーバード大学医学部で老年医学を学びました。彼はアメリカ国立老化研究所の資金提供を受けたハワイLIFESPAN 及びHEALTHSPAN調査の主任研究員、クアキニ医療センターのホノルル心臓調査プログラム研究者を務めています。ウィルコックス医師は沖縄百寿者調査の共同主任研究員、そしてホノルルのVA Pacific Islands Health Care SystemのPHREIの研究員も務めています。

ウィルコックス医師は健康な老化の遺伝的、環境的そして臨床的側面に関して幅広く論文を発表しており、「Journals of Gerontology」の編集委員を務め「Journal of the American Geriatrics Society」「Journal of the American Medical Association」において頻繁に査読を行っています。彼は老化研究の進歩を称えるドロシーディロンユーソン賞、アメリカ医学研究連盟のヘンリークリスチャン賞を受賞し、メディケア・メディケイドサービスセンターから表彰を受けています。彼はアメリカ老年医学会フェローであり、Cardax Pharmaceuticals, Inc.の疫学/予防に関する科学諮問委員会メンバーを務めています。一卵性の双子の兄弟であるクレイグ・ウィルコックス博士と共に健康な老化に関するニューヨークタイムズベストセラーとなった書籍の共同著者を務め、彼の研究はTime Magazine, National Geographicのカバーストーリーで取り上げられ、Oprah, Good Morning America, NOVA Science, BBC, Netlfix等のメディアで特集されています。

ORCLS

研究コンサルタント

ハワイ大学マノア校ジョン・A・バーンズ医学部解剖学及び生殖生物学部、バイオジェネシス研究所、准教授

RICHARD ALLSOPP

リチャード・オールソップ博士はテロメアと幹細胞生物学に関する研究を通じてバイオジェネシス分野の第一人者として知られています。

オールソップ博士はカナダのオンタリオ州ハミルトンのマックマスター大学で博士号を取得しました。その後スタンフォード大学のアービング・ワイズマン博士の著名な幹細胞研究所で5年間学んだ後2003年に教授としてハワイ大学に赴任しました。

オールソップ博士は老化の細胞的及び分子的なメカニズムを中心に研究を行っています。特に、テロメアによって誘発される細胞老化、幹細胞内のテロメラーゼの調節を行う要因について長い間関心を持ち、新しいテロメラーゼに基づく治療法を開発して年齢関連の疾病の治療を行っています。オールソップ博士の研究室は胚性幹細胞のテロメラーゼ発現に対してHif1が果たす重要な役割を初めて発見しました。また、人間を含めた成体内の幹細胞集団における年齢依存の変化の研究にも関心を持っています。オールソップ博士は造血幹細胞の研究と特定において10年以上、テロメアとテロメラーゼ生物学の研究において20年以上の経験を持っています。最近になって、彼は幹細胞由来の脂肪が梗塞の治療において特に有効であることを証明しました。

沖縄の健康と植物における専門家

沖縄県長寿科学研究センター メディアプロモーター

琉球大学農学部修士課程修了

CHRISTAL BURNETTE

クリスタル・バーネット MSは、沖縄の健康と植物ベースの栄養学の分野における著名な専門家です。2018年に琉球大学で修士号を取得し、沖縄の食生活とライフスタイルの普及に尽力しています。彼女はこの目的を達成するために、沖縄の健康製品の開発とその販売を国内外へ行うことを専門とするハイタイ・コーポレーションを設立しました。

日本語が堪能であり、沖縄県民へのインタビューや、沖縄の食生活、生活習慣の研究を行っています。彼女の幅広い知識と専門知識は、BBCの特集を含むさまざまなプラットフォームで認められています。さらに彼女は自身の人気YouTubeチャンネル「ハイタイお姉さん」を通じて、沖縄の長寿とライフスタイルに関する調査結果を多様な視聴者に向け定期的に発表しています。

沖縄の食生活とライフスタイルを促進するというバーネットの継続的な取り組みは、沖縄の原則に基づいて健康的な老化と生活の意識を高めることを目的としています。

AM DSc PhD FAHA ISHF

医学部名誉教授

シドニー大学健康科学学校薬学と健康学科

 

BRIAN J. MORRIS

ブライアン・J・モリス、AM DSc PhD FAHA ISHFは、オーストラリアはシドニー大学医 学部の名誉教授です。 彼が15歳だった1965年、偶然にもホノルル・ハート・プログラムが始まったことから健康 長寿と長寿に関心を持ち、2012年から実際に関わっています。 モリスはアデレード大学を卒業し、メルボルン大学とモナッシュ大学の医学部で博士号を 取得した後、高血圧の分子および細胞生物学の分野で博士号を取得し、1975年にミズーリ 大学とカリフォルニア大学医学部でのポスドク研究で権威あるCJマーティンフェローシッ プを獲得しました。昨年はアメリカ心臓協会の上級フェローを取得しています。 また彼は、1978年にシドニー大学の学者に任命、1999年には正教授になり、2013年に名 誉教授になりました。1993年にシドニー大学で博士号を取得しています。

モリスの著書は450件あり、その中には定期的な投稿と査読を経て国際ジャーナルに掲載 された研究室ベースの研究結果に関する184件、査読付き国際ジャーナルでのレビューと メタ分析97件、国際学術誌での招待論文での44件の研究およびレビュー論文が含まれます が、これらに限りません。会議、ジャーナルに掲載された編集者への55通の手紙、編集さ れた本の21の招待章、および2冊の単行本もあります。彼は、研究を開始してからこれら ほとんどの主著者でした。彼の出版物は17,000回以上引用された他、250,000回以上読ま れ、研究関心スコアは6,000を超えています。彼のHインデックスは66です。また、彼は国 内および国際的な科学会議で550余りの要約を発表しています。

モリスの分子生物学研究に続いて、高血圧の分子遺伝学に関する最初の出版物が出版され ました。1987年に彼とシドニーの同僚は、ウイルス検出のための最初のPCR検査を発明し 、米国、オーストラリア、英国、ヨーロッパ、そして日本で特許を取得、その費用はロシ ュ・ダイアグノスティックスが負担しました。彼は、子宮頸部スクリーニングで行うパッ プテスト(細胞診検査)の代わりにHPV PCRを使用するキャンペーンを主導しました。彼 は女性自身による自己サンプリングを促進しました。 2017年にオーストラリアでHPV PCRへの切り替えが行われた際、彼は大手テレビネット ワークのインタビューを受けました。2010年にはオーストラリア割礼アカデミーを設立し 、現在もそのリーダーに就任しています。

ブラッドリー・ウィルコックスからクアキニ医療センターでのサバティカル休暇の要請を 受けた後、彼は2012年にホノルル・ハート・プログラムの研究出版物の成果を高める役割 を担い、2024年9月までの5年間NIH生物医学センターなどの助成金につながりました。 主要な国内および国際会議の主催者、議長、および招待プレゼンターを務めました。1994 年に国際高血圧学会(ISH)のサテライトとしてシドニーで開催された高血圧の分子遺伝 学に関する初の国際会議を主催し、2012 ISHサテライトの秘書を務めています。2002年か ら2003年には健康な老化と長寿に関するオーストラリア初の全国シンポジウムを開始。そ して2014年、2015年、2016年に開催された健康長寿に関する国際会議では実行委員長を 務めました。

またモリスは、オーストラリア高血圧研究評議会の実行委員会のメンバーでした(学生リ エゾン1995-97、会計2008–2010、アブストラクトエディター2014–2017)。彼は1978年 から2017年まで研究所および部門の研究レポート編集者であり、何十年にもわたって NHMRC助成金インタビュー委員会およびレビューパネルのメンバーでした。 ジャーナルの800以上の原稿の査読者も務めてきました。 メディアは公衆衛生問題に関する彼の専門知識を活用し、40以上の主要な全国テレビニュ ースと時事番組(「60ミニッツ」で3つ)、200以上のラジオインタビュー、新聞や雑誌の 200以上の記事、数多くの報道を行いました。

長年にわたる多くの賞の中で、2014年に彼はAHA高血圧評議会からアーバイン・ペイジ・ アルバ・ブラッドリー生涯功労賞を授与、2018年には高血圧分野の研究と教育への貢献に よりオーストラリア勲章のメンバーになりました。 彼の指導は、2006 年にシドニー大学医学部優秀大学院研究監督賞を受賞しました。教え 子は、オーストラリア、米国、英国で上級学術および業界の任命に進んでいます。そのう ち1人は後にシドニー大学の医学部長を10年間務めました。

神経科学(ニューロサイエンス)チーム責任者

脳神経内科部長

ハワイ大学医学部ジョン・A・バーンズ(UH-JABSOM)教授

KAZUMA NAKAGAWA

中川一馬医学博士は、クイーンズメディカルセンターの神経科学研究所の所長であり、入院および外来患者向けの神経内科、神経外科、および神経介入外科部門を監督しています。 他にも、てんかんセンター、一般神経内科、頭痛センター、運動障害センター、神経ホスピタリスト、神経免疫学、神経クリティカルケア、神経筋、脳血管神経外科、脊椎神経外科、一般脳神経外科、神経介入外科、および神経科学研究プログラムを監督しています。

彼は、神経集中治療医および脳卒中神経内科医として、脳卒中や外傷性脳損傷などの重度の神経疾患を持つ重症患者のケアを行っています。また、ハワイ大学ジョン・A・バーンズ医学部の神経内科部長および医学部教授でもあり、JABSOM(John A. Burns School of Medicine)医学生および研修医の神経内科教育を監督しています。

中川はフロリダ医科大学で学位を取得し、マサチューセッツ州ジェネラル・ブリガム神経学レジデンシー・プログラムで神経内科研修を修了、カリフォルニア大学サンフランシスコ校で神経集中治療フェローシップを修了しました。彼は、ハワイ先住民の間で観察された脳卒中関連の健康格差に影響を与える臨床的、遺伝的、社会的要因の理解と、長寿に関連するFOXO3遺伝子が脳血管に対する高血圧の有害な影響を軽減し、虚血性および出血性脳卒中のリスクを潜在的に軽減する方法を研究しています。